販売会社はブラック企業になりやすい!実態と仕組みを解説!!

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大手メーカーは福利厚生もよくホワイトだとよく聞きますよね?

工場ではなく、営業マンの方がキラキラしていっぱい稼げるイメージがと思いますよね?

もちろん、大手メーカーの営業は営業先が決まっており、法人のルート営業というルーティン営業で比較的ノルマ達成は可能な仕組みになっており、ワークライフバランスがとりやすい環境の職場もあります。

しかし、大手メーカーだからといっても、勿論ブラック企業はたくさんあります。

サービスを受ける側からすると良いイメージがあるかもしれませんが、社内から見るとサービスの為に身を粉にして働く人間もいるから良いサービスを提供できている企業が残念ながらたくさんあります。

なので、サービスを受ける目線で大手メーカーの営業を目指そうとして、間違って身を粉にして働く側にならないように

今回は、販売会社がブラック企業になりやすい実態と仕組みについて解説していきます。

販売会社ってどういう会社?

販売会社は販売を専門に行う会社です。

わかりやすい例をあげると車のディーラーです。

メーカーから仕入れた商品(車やオプション部品)自社サービス(修理や保険)を販売する会社です。

メーカーと販売会社の営業の違いは?

メーカーの営業は仕入れる素材や部品の仕入れの営業がメインで流通販路の確保は販売会社の営業が行います。

メーカーは、販売する商品を製造するために必要な業務を行い営業はその製造に必要なモノを手に入れるために動きます。

販売会社の営業は、メーカーから仕入れた商品を販売や販路の拡大のための営業を行います。

販売会社は、メーカーの子会社であることがほとんどで商社とは違い、取り扱える商品もメーカーの指定する商品のみに限定されます。

なぜ販売会社はブラック企業になりやすいのか?

ブラック企業をイメージする画像

まず、なぜ?メーカーが販売会社を子会社にするのでしょうか?

そのままメーカーの営業部に販路の拡大やさせればいいのではないか?なぜ分けるのだろう?と思いますよね?

これにはちゃんとした理由があります。

メーカーは言わば本体です。本体の営業部で人材を集めて販路を確保することは可能ですが、それには簡単に首が切れない人材コストがイニシャルコストとして存在します。有事の際に売り上げが確保できない際に本体に大ダメージを受ける可能性があります。

本体が株式市場上場していれば、上場できなくなるリスクもあります。

では、販売会社を別で設けることで、メーカーにとってどのような利益があるのでしょうか?

メーカー本体が株式上場していた場合、商品の販売が厳しくなった場合利益率が落ちてしまったり、売上が減少し利益が減ってしまうと公開情報の見た目が悪くなります。投資家が離れていき会社の価値が下がったとみられてしまう可能性があります。

しかし、販売会社を設けておくと販売会社に在庫を持たせる(メーカーが一定数の販売会社に半強制的に販売)ことで、一定の売上と高粗利を生み出すことが可能になります。

高粗利?と感じるかもしれませんが販売会社に卸す仕入れ値を上げさせることでメーカー側の粗利を稼ぐことができます。子会社である販売会社からすれば親会社の言い値には逆らえないのでメーカー目線からみると販売会社は何かあった時の保険として働きます。

でも、子会社の売上が下がったらグループ業績が悪くなるから株式公開情報も悪くなるのでは?と思うかもしれませんが、メーカー本体の利益は下がることはありませんし深く調べる投資家がどれほどいるのか?

それにそこまでグループ業績は下がらないのが実態です。

なぜ?業績がそこまで下がらないのでしょうか?

業績低下のイメージ画像

この状況の販売会社側の状態を説明すると

  • 仕入れ値の高騰により利益の縮小
  • 業界自体の販売しにくい外部環境
  • 余剰在庫

もうこの段階で詰んでいるように見えます…しかし、販売しなければ販売会社自体の人員の削減や会社の存続の危機になります。メーカーが負うべきリスクのほとんどは販売会社が負うことになります(クレームなど)

コロナなどの外部環境による理由で販売が厳しい商材を扱っていた場合、商品の販売が厳しくなります。余剰在庫も早く会社として販売したいですが仕入れが高騰しているため普段より販売価格があがってしまうというハンデがあります。

こういったしわ寄せが営業マンに降りかかってくることで販売会社はブラックになりやすい環境になります。

ブラック販売会社の闇エピソード

1.気合と根性で販売

気合や根性をイメージする画像

コロナなどで販売が難しい商材が売れなくなってきた時に言われるのが、気合が足らない根性が足らないという言葉です。

そこに解決策は一切ありません、ただただ激詰めのために作られたような言葉です。このような根性論でストレスでおかしくなった営業マンは2つのタイプに分かれます。精神を病むタイプか心を無くしてお客様にとって不利益になるような内容を隠しメリットがあるかのように淡々と販売していく営業マンです。

私の周りには、勝手にハンコを使って契約書を作成しお客様が知らない間に契約をさせていて首になった人間がいます。

このような、グレーな営業マンが会社の参考になり、あいつは根性があるから販売できているんだお前はやる気がないというレッテルが張られます。

気が付けば、販売ができるまで会社に帰りにくくなりほぼ終電まで上司に提案状況の報告を行い、休日もテレアポや販売活動を個人的に行わなければ上司からの連絡が来るようになります。

グレーになった営業マンはいずれ不正がバレパンクし首をきられます。完全に使い捨ての駒ですね。

2.コロナはチャンス

コロナで対面での活動は極力控えるようにという社会の中、ブラック販売会社の活動は変わっています。

コロナで商材が販売しにくいという状況下でも、会社の方針としては、企業も個人もほとんどが仕事が減って会社か家にいるから飛び込みをすれば人に会える可能性が高く相手のアポがあるからという理由で断りにくい点、競合他社がテレワークや営業活動休止による差別化でチャンスが生まれるという方針でした。

勿論実際、飛び込み営業で会社関係を回ると、こんな時期に対面営業はおかしいのではないかと言う言葉を幾度も受けました。そりゃ普通の会社ならこんな時期にコロナにお互いかかるリスクがあるのに対面営業する会社はおかしいよなと思いながら営業活動をしていました。

会社にもたくさんそういったクレームが入っていました、個人に直接形上の注意を受けますが、会社としては営業活動を休止する理由ではないという事で活動は変わりませんでした。

そんな活動を続けていれば人と会う回数が多くなるので、営業マンがコロナにかかるのは時間の問題でした。私の会社でもコロナにかかった人はいました。

その時の会社の対応もびっくりです。

勿論営業所全員が接触者になるのですが、症状が出ていない人間はPCR検査を行いテレアポを行い陰性が確認でき次第飛び込み営業再開ということでした。

営業所の人間が飛び込み営業できない期間は、他の営業所の人間が営業範囲を広げ飛び込みを行うというものでした。

コロナにかかった人は、会社からお前のせいで営業所が休止になってどう責任とるんや?という詰めが行われていたようでした。コロナにかかっているのに、会社のフォローはなく、自分で自分が周ったお客様に連絡をし謝罪をするということでした。

会社にコロナに関する問い合わせやクレームが来たとしても、会社の回答は営業活動を休止しているが、営業マン個人が活動していたという風に説明され結果営業マンが悪役になってしまう環境でした。

3.種類が多すぎるノルマと自爆営業

営業のノルマは売上だけではありません。

月間売上ノルマ、年間売上ノルマ、粗利率ノルマ、メイン商品の販売台数ノルマ、サブ商品の販売ノルマ、製品修理金額ノルマ、製品保険ノルマ、訪問件数ノルマ、提携企業商品紹介ノルマなどなど細かくノルマがあります。

ここまで細かいノルマにする必要があるのでしょうか?

売上が多い人は、商品の打ち合わせや発注納品業務に割かれる時間が多くなり訪問ノルマなどこなせないノルマが出てくるという、片方を達成することで他のノルマが達成しにくくなっていたりします。

修理をしたら修理金額ノルマが増えるが商品の販売機会が減るなど、こういったノルマを設けることで営業マンを詰める理由、減給理由を設けて給料が上がりにくい環境を作ってきます。

日々、詰められない人間はほぼいません。

詰めから少しでも逃れるために、一つでもノルマを達成しようとしてもう少しで売り上げが達成できそうなものは、お客さんに安くで商品を販売し自分がお金を補填したり、自分で製品を買う人もいました。

上司も言い方がやらしく、売れている人間は自分で商品を購入し研究し営業に活かしている、お前はノルマが達成していないのにどうするんや?どう頑張るんや?と詰めることで強制的に購入ではなく自主的に購入させようと誘導します。ノルマの種類を活かした方法をとってきます。

結果、私の周りでもお客さんの代わりに商品を購入してパンクして生活できなくなった人、自分で製品を購入して倉庫にしまったり、ネットに流して少しでも取り返そうとした人、お客さんの名義で販売しお客さんに毎月お金を渡してパンクした人などいました。

業務用機器の会社なのに個人で買ったとこでまず、家庭に動力の電源が無ければ使えないのにどう研究するんだ?という点、製品の金額が高く給料の半分ぐらいがローンやカードで持ってかれている人がたくさんいました。

そこまで会社の売上に貢献していたとしても、やはり上司からの圧に負けて、正規の方法から逃げてはいけません。

上で紹介した人たちは、パンクしたり会社に不利益だと分かった瞬間にそれを理由に首を切られていました。

このように、会社の為に働くのではなく、賃金を稼ぐために働いてはいけません。上司の圧から逃げるために商品を買ってもそれが繰り返されいつかはパンクし苦しくなるのは自分です。逃げるなら早いうちに会社から逃げましょう。

まとめ

販売会社はその性質上、長時間労働、気合根性論など比較的にブラックになりやすい条件が整っています。

少しずつ、ブラック企業撲滅という世間の風潮やブラックな環境で育っても自分は部下にはそういう思いをさせたくないという意思を持った人が上司になるという状況にも少しずつ変わってきてはいます。

しかし、会社全体自体が変わらなければ良い上司もいずれ潰れ、またブラック企業戦士が上司になってしますサイクルが生まれてします。自分はこのブラック教育のおかげで成長できたという勘違いブラック営業マンが生き残っていくためなかなか環境を変えるのは難しいです。

販売会社の全部が全部ブラックということではありません!!

就職活動を行うときは、自分がやりたくない事、やりたいことを明確化して就職活動を行うことにしましょう。

内定もらえなくて焦って会社を調べず受けて内定もらって安心!!っていうのが一番怖いことです。

私自身その不安はとても分かります。しかし、その安心で少しの確認を怠りブラック企業に入ってしまうと使い倒されることになります。

ほとんどの人は、人生のほとんどは仕事をすることになります。なので、就職活動の時期は大変かもしれませんが今頑張れば未来の自分の幸せが手に入れられると思って活動してください。

ブラックで働いている人は、心が壊れる前に早く逃げてください。

考えられる余裕や気力があるうちに逃げないとどんどん心も体も疲れ切ってしまいます。