ブラック企業で何年か努力すれば、すごく成長できる、めちゃくちゃ売れば自分に返ってくるお金も稼げるとその言葉信じて、プライベートを捨てて仕事のみに集中し、どうすれば売れるのか?日々の数字のプレッシャーに耐えながらヒット&エラーを繰り返し営業成績も社内でトップになりました。
ブラック営業でトップを目指した結果、先輩が言っていたように成長など得られたモノはあったのでしょうか?
今回は、馬鹿正直に努力をし続け営業トップ成績だった私が、ブラック企業で努力した結果、得られたものと失ったモノを紹介していきます。
ブラック企業で努力し得られたモノ

ここからは、ブラック企業で努力し、得られたものを紹介していきます。はっきり言うとブラック企業など関係なしに努力さえすれば得られるものばかりだと思います。
- 飛び込み営業を恐れないメンタル
- クロージングの話術
- 様々な業種への営業方法
- 法律や助成金などの制度の知識
- 効率よく仕事を回す方法
ブラック企業で努力し得られたモノ1:飛込み営業を恐れないメンタル
社会人になって一番嫌なのは、営業マン特に個人に対しての飛び込み営業ですよね?断られたらメンタルが壊れてしまいそうな気がして絶対やりたくないそう思いますよね。
ブラック企業で生活をしていると、日々の生活のほとんどが飛び込み営業になります。最初は、飛び込み営業に対して恐怖や、自分のプライドがあるため断られるとメンタルが削られてしまいます。
日々飛び込み営業で断られ続けると、人間不思議なことに慣れるもので断られることが、当たり前という風に思うようになり飛び込み営業への恐怖も減り、メンタルも削られにくくなります。
飛び込み営業は逃げたくなり、すぐ会社も辞める人もいます。飛び込み営業から逃げたくてもブラック企業では、日々の数字の詰めが凄くて、飛び込み営業を行う恐怖よりも会社での詰めが恐ろしくて飛び込まざる得ない状況になりやすいので、ブラック企業ほど飛び込み営業を恐れないメンタルを得ることができます。
ブラック企業で努力し得られたモノ2:クロージングの話術
ブラック企業は、自社製品が競合他社の差別化できていないので、お客様から欲しいというモノ販売するのではなく、人海戦術で飛び込み営業での販売を行います。
なので、お客様に考える時間を与えてしまうと競合他社の比較されたり金額を他の購入方法などを調べられてしまうと商品が売れなくなってしまいます。そのため、売るために必須なクロージングの能力がより磨かれます。
クロージングを簡単に言うと今お客さんが購入したいと思わせそのテンションを維持させながら契約書に印を押させるまでの能力になります。
ルート営業マンとは違い、飛び込み営業では信頼、商品情報、クロージングまで全てを1~2回のアポイントの中で完結させます。
また、お客さんの種類も数も段違いに多いためこの営業の経験値を貯めることができます。
ブラック企業で努力し得られたモノ3:様々な業種への営業方法
ルート営業では、基本会社から与えられた決められた業種の営業先のみで挨拶周りの提案方法になります。しかし、ブラック企業の営業マンで違います。
こういった言葉があります。
「目に見えるもの、全てが提案先でありお客様である」その言葉の元、1件1件業種関係なく飛び込み営業を行います。ブラック企業では、ノウハウを共有したりすることもなく、自分で営業方法を考えていかなければなりません。
さまざまな業種で何度も失敗をしながら営業を行うことで、その業種にあった営業方法を取得することができます。
ブラック企業で努力し得られたモノ4:法律や助成金制度の知識
競合が多く、優位性の無い商品は普通に売ろうとしたり、値引きだけではなかなか売れるモノではありません。そのため、商品を売るための法律などを覚えておくとお客さんに提案することが出来ます。
例えば、フロン排出抑制法ではR22のガスの生産や商品の生産が止まります。これを理由に今後修理の部品の在庫も減るため、壊れた時の修理ができない可能性や、故障した際にガス自体を放出してはいけない為、経年劣化による故障リスクを持ち続けるのであれば、新しいものを更新する方が良い、動いているのであれば下取りを行うという名目で更新させることもできます。
また助成金であれば自治体でアルコールなど、コロナ対策の商品に対して、助成金がでるや事業再構築補助金など、お金が流れるタイミングがあります。しかし、お客さんはその知識を知らない人が多いです。そのため、こちらから取り扱い商品にあった助成金の案内を用意しお客さんに持っていってあげるだけで一気に商品の販売できる可能性が高まります。
このように、ありとあらゆる方法でモノを売ろうとするので、こういった知識が経験として積みあがります。
ブラック企業で努力し得られたモノ5:効率よく仕事を回す方法
ブラック企業では、商品を販売したら契約がキャンセルさせないように即日契約したら2日後には納品も終わらせるような活動を行います。そのペースで販売していかなければノルマに達成しません。どの営業マンもそのペースで販売を行うので業者が空いていなかったり、商品が間に合わないリスクもあります。
普通なら、日程をもっと余裕持てばよいと思うかもしれませんが、上司が許しません。そのため、その納期のペースの間に全ての作業が問題なく進めていく必要があります。
- 空いている業者を確認する
- 在庫があるか確認する
- 納期交渉を行う
この三点を契約前に確認しておくことで、ある程度のリスクを低減させた上で仕事を進めることが出来ます。
まと、飛込み営業だけで、ノルマを進めるには効率が悪いです。
自分以外に定期的に仕事を取ってきてくれる協力者を作る事が最も効率的です。
- 市役所
- 代理店
上記の協力者を作れば、定期的にある程度の受注を見込めるので、優先的に関係を作っておきましょう。関係の作り方などは、別の記事で紹介していきます。
日々、数字に追い詰められることで仕事を効率よく回す手法を手に入れる事ができました。
ブラック企業で努力し失われたモノ

ここからは、先輩の話を鵜呑みにしてブラック企業で営業成績がトップになるまで努力した結果、失ってしまったものを紹介していきます。
- 人間関係
- 心
- 趣味
ブラック企業で努力し失われたモノ1:人間関係
ブラック企業に勤めたことで失ったモノの1つ目は、人間関係です。
まず、社内の人間関係ですが、ブラック企業では、人の数字や契約書を勝手に自分の数字として計上する人がいたり、勝手に契約をとりにいったりと、自分のエリア・契約書・数字は他人から奪われないように死守しなければいけません。社内であっても他人は他人であり皆、数字が大切で人を騙すのを何とも思わない人もいます。
私自身、最初は純粋に上司を信じて商談の相談をしたり、営業数字に余裕があった際は数字を貸したりしました。しかし、裏切られ勝手に契約を取られたり、数字を返さない、人を貶める噂を流すなど体験してきた事により人を信用できなくなりました。
プライベートの人間関係では、日々仕事はほぼ終電まで働き・休日もなく働いていたので、友人からの誘いもいつも仕事を理由に断っていました。結果、数年もすれば今までの友人との関係も疎遠になってしまいました。
このように、ブラック企業で働くと仕事以外に時間を割けなくなり、大切な関係も離れていってしまい孤独になり仕事しかなくなる、不のループになります。
ブラック企業で努力し失われたモノ2:心
続いて、失ったモノは心です。
ブラック企業の営業マンは少しずつ心をお金に変える仕事です。最初は、お客さんに良い提案をできたら。お客さんにとって良い商品を提案出来たらと考えております。
しかし、日々会社で数字を詰められるようになると、どうすれば詰められないようにできるのか?どうすれば数字を作れるようになるのか?と自分の理想と反対の気持ちを持ちながら提案していく事になります。
その葛藤が少しずつ、数字の詰めからに逃れられるか考えるようになり、気がついた時にはお客さんに対して、どうすればよい提案ができるのかではなく、どうすれば沢山の数字をこのお客さんから作れるのだろうか。と自分本位の提案に変わっていき、罪悪感すらも感じずに口だけの提案を行うようになっていきます。
このように、ブラック企業で勤務していく期間が延びるほど、心が少しずつすり減り罪悪感が無くなってしまいます。
ブラック企業で努力し失われたモノ3:趣味
私自身ブラック企業に入社するまでは、ランニングやボーリングなど沢山の趣味がありました。しかし、ブラック企業の労働環境では、趣味に割く時間があれば睡眠時間に回したいほど時間がありませんでした。
そのため、自分が好きだった趣味に対しても気がついたら無関心になり、自分に残っているモノは何もありませんでした。
まとめ
ブラック企業で働くと、過酷な労働環境により通常の営業マンより数字を得る事に必死になる為の環境になっているので、自然と営業マンとしての経験値は高くなりやすくなります。
もちろん、ただ腐って信念を持たずお客さんを騙すしかしない小手先の営業マンもたくさんいます。
この必死になって営業スキルを取得したとしても、給料で報われることはありません。永遠と数字のプレッシャーを受け続き使い倒される未来しか待っていません。
努力の結果、失ったモノの方が多くあります。
私は、仕事だけが大切だとは考えていません。しかし、ブラック企業で長く勤めていくと感覚がおかしくなり、自分が大切なモノを失ってしまっている事にさえ気づけなくなります。
私自身、友人に自分がおかしいという事を言われ、自分のおかしさに気付きブラック企業から転職しようと考え、今では転職が上手くいきホワイト企業に就職する事ができライフワークバランスも上手く行っております。
ブラック企業で、長く勤めて手遅れになる前に転職活動を行うのも一つの手ですよ。
一人でもブラック企業の洗脳から解けるよう願っています。