退職を伝えたら、「損害賠償するぞ」「訴えるぞ」と言われた。これ、言われた側は一気に怖くなります。頭が真っ白になって、退職自体を諦めたくなる人もいます。
でも、「退職 会社から 損害賠償 言われた」状況で一番大事なのは、その場で即答しないこと。相手の目的が「本当に裁判したい」ではなく、「辞めさせないための脅し」になっているケースもあります。この記事では、脅しのよくあるパターン、落ち着いて受け流す返し方、根拠を文書で求める方法、記録の残し方、相談先まで、実務的にまとめます。
目次
まず知っておくべき前提
損害賠償の話に限らず、退職時は相手の言葉が強くなりがちです。まずは冷静さを取り戻すために、前提を整理します。
損害賠償は、相手が一方的に言えば成立するものではありません。少なくとも「何の損害か」「あなたのどんな行為が原因か」「金額の根拠は何か」など、説明と根拠が必要です。口頭の脅しだけで、あなたの財布が直ちに開くわけではありません。
ここで大事なのは、あなたが“法律の専門家の顔”をすることではなく、不用意に認めないことです。認めると相手の土俵に乗ります。
よくある脅し文句と狙い
脅し文句はパターンがあります。狙いはだいたい「退職を遅らせる」「有給消化を潰す」「恐怖で黙らせる」です。
- 「辞めるなら損害賠償だ」
- 「訴える(裁判する)」
- 「損失が出たら全部払え」
- 「お前のせいで取引先が怒っている」
- 「引き継ぎできないなら責任を取れ」
- 「退職代行を使ったら訴える」
こういう言葉が出たら、相手は感情が上がっています。ここで議論すると消耗します。やるべきは、“受け止めるフリをして、手続きに戻す”ことです。
その場でやること・やらないこと
損害賠償を言われた瞬間、やりがちなNGがあります。まずは「やらない」を決めると、心が落ち着きます。
- 「分かりました、払います」と言う(口約束でも危険)
- 「じゃあ辞めません」と退職を撤回する
- 怒って言い返す(相手のテンションが上がる)
- 書面なしで示談条件を決める
- 「確認します」「文書でください」とだけ返す
- 会話を短く切り上げる(長引かせない)
- 日時・発言内容をメモする(可能ならログ化)
- 退職日・引き継ぎの話に戻す
返し方はシンプルでいいです。相手が興奮しているほど、短い言葉が効きます。
証拠(記録)を残すコツ
ブラック企業が強いのは「口頭」。こちらが強くなるのは「記録」です。記録があるだけで、相手は雑な脅しを続けにくくなります。
- いつ・誰に・何を言われたか(日時、場所、発言)をメモ
- 会話後に確認メールを送る(「先ほどの件」)
- チャットがあるならスクリーンショットやログ(規程の範囲で)
- 業務の指示・追加タスク・残業の記録もセットで残す
特に効くのは、会話後の「確認メール」です。相手が否定しても、あなたは「そういう話があった」と示せます。
「脅された」ではなく、「損害賠償の可能性に言及があった」と事務的に書く。感情を出すと相手が反撃してくるので、淡々と。
退職日を守るための進め方
損害賠償の脅しは、退職日を動かすための材料にされがちです。ここでズルズルすると負けます。勝ち筋は「手続きで固める」こと。
- 退職日・最終出勤日を固定する(有給消化も逆算)
- 退職届を提出して、口頭だけにしない
- 引き継ぎの範囲を文章で提示する(業務一覧)
- 追加タスクは優先順位を上司に決めさせる
- 損害賠償の話は「文書で根拠を」と繰り返す
「退職日を動かす」議論に入ると泥沼なので、退職日を軸に据えて、引き継ぎ範囲で調整するのが現実的です。
会社が本気っぽい時に確認するポイント
ほとんどが脅しでも、100%ではありません。相手が本気っぽいなら、「どこが争点か」を整理します。
- 具体的に「どの損害」を指しているのか(案件名、取引先名など)
- あなたの「どの行為」が原因なのか(無断欠勤?引き継ぎ放棄?)
- 損害額の根拠(見積書、違約金条項など)はあるのか
- 会社としての正式文書(内容証明等)で通知する予定か
ここで大事なのは、あなたが反論することではなく、相手に「根拠を出させる」こと。根拠が出ないなら、脅しの可能性が高いです。
使える返し方(口頭)
口頭で詰められた時は、短く、同じ言葉を繰り返せる返しが強いです。
- 「確認します。根拠を文書でいただけますか」
- 「その場では判断できません」
- 「退職日と引き継ぎの範囲は予定通り進めます」
これで十分です。相手が怒っても、あなたは“確認する”しか言わない。勝手に話が進むのを止められます。
使える例文(メール/チャット)
会話後のログ化として使える例文です。相手を挑発せず、事実を残す文にしています。
会話後の確認メール(ログ化)
「払え」と迫られた時の返信(短い版)
退職日を動かされそうな時(退職日固定)
相談先の選び方
脅しが強いと、一人で抱えるのが一番危険です。相談先を確保すると、心が落ち着きます。
- 強い脅し・ハラスメント:労働相談窓口、弁護士(初回相談)
- 退職手続きが進まない:退職代行(窓口外部化)
- 残業代や未払い賃金が絡む:証拠整理→専門窓口へ
※この記事は一般的な情報の整理であり、個別の法的判断は状況で変わります。不安が強い場合は早めに専門窓口へ。
よくある質問(Q&A)
Q1. 「訴える」と言われたら、退職は止めるべき?
その場で止める必要はありません。まずは根拠を文書で求め、退職手続きを進めつつ、必要なら相談先を確保するのが現実的です。脅しで退職が止まると、相手の思う壺になりがちです。
Q2. 退職代行を使ったら損害賠償される?
会社が何か言ってくることはありますが、まずは「何の損害か」「根拠は何か」が必要です。退職代行を使うかどうかは、あなたの安全と精神的負担を基準に判断してOKです。
Q3. 引き継ぎが間に合わないと言われた
間に合わない前提を共有し、範囲と優先順位を上司に決めさせるのが安全です。「全部引き継いでから辞める」だと終わりがありません。資料化で再現性を作る方が現実的です。
Q4. 口頭で「払え」と言われ続けて怖い
口頭の場では「確認します」「文書でください」を繰り返し、会話後にメールでログ化します。脅しが強い場合は、第三者に窓口を移す(相談・代行)ことで負担を減らせます。
Q5. 最終給与から天引きされそうで不安
まずは給与明細や就業規則、同意書の有無などの確認が必要です。天引きの話が出たら、必ず「根拠と内訳を文書で」と求め、ログを残してください。状況によっては早めに専門窓口へ相談する方が安全です。
まとめ:脅しに乗らず、文書と手続きで進める
退職 会社から 損害賠償 言われた時に一番やってはいけないのは、その場で認めてしまうことです。勝ち筋は、相手の感情に乗らず、根拠を文書で求め、記録を残し、退職日を手続きで固めること。
- 「その場で判断できない」「文書で根拠を」を徹底
- 会話後に確認メールでログ化
- 退職日・最終出勤日・有給を固定し、手続きで進める
- 引き継ぎは範囲を絞って資料化
- 不安が強いなら相談先・第三者で窓口を外部化