過労死ラインは月何時間?在職中に動く3つの手順

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この記事は、こんなあなたに向けて書きました

毎日残業が終わらない。もしかして自分は過労死ラインを超えているのか、でも何時間からが危険なのか分からない。

まず、過労死ラインとは健康障害や過労死のリスクが著しく高まる残業時間の目安です。ただし、一般的に「月80時間」と言われていますが、実際は3つの段階があります。そのため、この記事では、まず今の自分の残業が過労死ラインを超えているかを簡単に確認する方法を示し、その後に在職中でも今日から動ける3つの対処手順を整理します。「数字を見て終わり」ではなく、あなたが職場で具体的に動くための記事です。

📌 この記事で分かること

  • 過労死ラインの3段階:月45時間・80時間・100時間の意味の違い
  • 今すぐできる:自分の残業時間を計算してラインを確認する方法
  • 在職中でも動ける対処法3つ(会社への申告・残業代請求・労基署相談)
  • 過労死ラインを超えた状態が続く場合に考えるべきこと

過労死ラインとは:3つの段階を整理する

まず、まず、過労死ラインの数字を正確に理解しましょう。なぜなら、厚生労働省が定める「脳・心臓疾患の労災認定基準」によると、業務と健康障害の関連性は以下の3段階で強まります。

残業時間の目安 1日換算(月20日勤務) 健康リスクの評価
月45時間超え 1日2時間15分以上 ⚠️ 関連性が出始める。36協定の原則上限
月80時間超え(2〜6ヶ月平均) 1日4時間以上 🔴 いわゆる「過労死ライン」。関連性が強い
直近1ヶ月で100時間超え 1日5時間以上 🚨 最も危険。即座に対処が必要

⚠️ 2021年改正:時間だけではなくなりました

2021年9月の認定基準改正により、時間外労働が月80時間に達しなくても、不規則勤務・深夜労働・精神的ストレス・出張の多さなど「負荷要因」が重なる場合は労災認定される可能性があります。つまり、「月80時間は超えていないから大丈夫」とは言い切れません。

今すぐ確認:自分の残業時間を計算する方法

また、過労死ラインを確認するには、自分の実際の残業時間を把握することが必要です。なぜなら、会社の管理と実態が一致していないケースも多いため、自分で計算することが重要だからです。

実残業時間の計算方法

ステップ①:毎日の実際の退勤時刻を記録する

まず、会社の勤怠システムの打刻時刻ではなく、実際に職場を出た時刻を記録します。スマートフォンのカレンダーに毎日メモするのが最も簡単です。「出勤 9:00 / 退勤 23:30」のように残しておくだけでOKです。

ステップ②:1日の残業時間を計算する

次に、所定労働時間(例:8時間)を超えた時間が残業時間です。たとえば所定退社が18:00で実際に22:00まで働いていたなら、残業は4時間です。また、持ち帰り残業・昼休みの作業・出勤前の準備時間も残業時間に含まれます。

ステップ③:1ヶ月分を合計してラインと照らし合わせる

そのため、1ヶ月分の残業時間を合計して、上の表と照らし合わせてください。さらに、直近2〜6ヶ月の平均を出すと、より正確に「過労死ライン超え」の状態かどうかが分かります。

タイムカードが改ざんされている場合

なお、会社の勤怠システムや打刻データが実態と異なる場合があります。そのため、PCのログイン・ログオフ記録・入退館記録・メールの送受信タイムスタンプを補完証拠として保存しておきましょう。これが後の残業代請求や労基署申告の証拠になります。

▶ 36協定とは?残業の上限を自分でチェックして在職中に動く手順

自分がどの状態か確認するチェックリスト

また、数字だけでなく、体の状態も合わせて確認してください。そのため、以下のチェックリストで「現在の危険度」を判断できます。

⚠️ 要注意ゾーン(月残業45時間超え)

  • □ 帰宅後に疲れてすぐ眠ってしまう日が週3日以上ある
  • □ 週末の休みでも疲れが取れない感覚がある
  • □ 趣味や友人との予定が全く取れなくなっている
  • □ 毎日の食事が不規則・栄養が偏っている

🔴 過労死ゾーン(月残業80時間超え:2〜6ヶ月平均)

  • □ 頭痛・肩こり・動悸・息切れが常態化している
  • □ 睡眠時間が5時間以下になっている日が続いている
  • □ 仕事中に集中できない・ミスが増えた
  • □ 休日が月2日以下の状態が続いている

🚨 緊急ゾーン(直近1ヶ月で100時間超え)

  • □ 胸の痛みや手足のしびれを感じたことがある
  • □ 「消えてなくなりたい」という気持ちが出てきた
  • □ 毎朝体が動かない・起き上がれない日がある
  • □ 過去1ヶ月に休日がほぼゼロだった

緊急ゾーンに3つ以上当てはまる場合、今すぐ仕事を休む・医療機関を受診することを最優先してください。

在職中でも動ける:過労死ラインを超えた時の対処法3つ

過労死ラインを超えていると分かった場合、在職中でも以下の3つのアクションを取ることができます。会社を辞めることだけが解決策ではありません。

対処法①:会社への申告(社内で状況を変える)

まず、会社には「安全配慮義務」があります(労働契約法5条)。過労死ラインを超える残業が常態化している場合、会社はあなたの健康を守る義務を怠っていることになります。そのため、人事部門や直属の上司に「残業時間が月〇〇時間になっている。業務量を調整してほしい」と書面で申告することが第一歩です。

申告時のポイント
  • まず、口頭ではなくメールで申告する(記録が残る)
  • 「月〇〇時間の残業が続いており、健康に支障が出ています」と具体的な数字を伝える
  • また、改善されない場合は労基署に相談する旨を添えると抑止力になる

対処法②:未払い残業代の請求

次に、過労死ライン超えの多くは「サービス残業(未払い残業代)」を伴っています。残業時間を証拠として記録しておけば、在職中でも残業代の支払いを求めることができます。残業代の時効は現在3年(2020年以降の分)です。

▶ 残業代の未払いを取り戻す方法|計算・時効・請求手順まとめ

対処法③:労基署への申告(在職中でも可能)

また、月80時間を超える残業が続いているなら、労働基準監督署に申告することもできます。なお、申告は匿名でも受け付けており、会社が摘発されるリスクを会社に認識させる効果があります。申告によって会社に対する報復は労働基準法第104条2項で禁止されています。

▶ 労災申請は在職中でも自分でできる|手順と証拠の集め方

過労死ライン超えが続く場合:退職・休職も選択肢に

また、上記の対処法を試みても状況が改善されない場合、または体の症状が深刻な場合は、そのため、「辞める」「休む」という選択肢を真剣に検討してください。命より大切な仕事はありません。

体に症状が出たら、まず医療機関へ

なぜなら、頭痛・動悸・手足のしびれ・「消えたい」という感情は体と心からの限界サインだからです。そのため、まず医療機関を受診してください。診断書があれば休職の申請ができます。また、連続4日以上の休業で「傷病手当金(給与の約3分の2)」が最長1年6ヶ月受け取れます。

▶ 体調不良で休む権利|出勤強要への対処・傷病手当金の申請方法

あわせてこちらの記事も参考にしてみてください。

▶ メンタル限界の退職手続き完全ガイド|揉めずに辞める方法

よくある質問(Q&A)

過労死ラインの基準について

Q. 月80時間を1ヶ月だけ超えた。過労死ラインに達しているの?

ただし、単月で80時間超えただけでは、厳密には「2〜6ヶ月平均80時間超え」という基準には当たりません。ただし、なぜなら、次の月も同じ水準が続けば平均がラインを超えるからです。また、月80時間を超えた翌月はすぐに「リーチ」状態になるため、翌月の残業時間を意識的に抑えることが重要です。

Q. 残業代は出ているが月100時間超えが続いている。会社に言えるの?

また、言えます。残業代が払われていても、過労死ライン超えの状態を放置することは会社の安全配慮義務違反になります。また、また、36協定の特別条項の上限(月100時間未満・複数月平均80時間以内)を超えているなら、それ自体が法律違反です。人事や労基署に申告する根拠になります。

在職中の対処について

Q. 労基署に申告したら会社にバレる?

なお、申告内容は原則として守秘されますが、調査が始まると会社側が「誰かが申告した」と推測できる場合があります。ただし、ただし、申告を理由とした報復は労働基準法第104条2項で禁止されており、報復行為は会社側の違法行為になります。また、複数の証拠を揃えてから申告すると、調査が実効性を持ちやすくなります。

Q. タイムカードが実態と違う。どうやって残業時間を証明する?

たとえば、スマートフォンのカレンダーメモ・PCのログイン履歴・入退館ログ・仕事メールのタイムスタンプが証拠になります。また、「今日〇時まで仕事でした」という内容のLINEやメールを家族や友人に送っておくことも証拠として使えます。日々の記録を継続的に残しておくことが最も重要です。

参考:相談窓口・公式情報

また、そのため、一人で抱え込まず、以下の窓口を活用してください。

▶ ブラック企業の相談先6つ|悩み別の選び方と無料窓口まとめ

✅ この記事のまとめ

  • 過労死ラインは月45時間・80時間・100時間の3段階で、2〜6ヶ月平均80時間超えが典型的な「過労死ライン」
  • 2021年改正で、時間だけでなく不規則勤務・深夜労働・精神的負荷なども評価対象に
  • 在職中でも動ける:会社への申告・残業代請求・労基署への申告の3つが主な手段
  • 体に症状が出た場合は医療機関受診を優先。休職・傷病手当金・退職も現実的な選択肢
  • 日々の実際の退勤時刻を記録しておくだけで、証拠として使える