休職中に退職できる?傷病手当金を損しない退職の流れと手続き

退職・転職2
  1. ホーム
  2. 退職・転職
  3. 休職中に退職できる?傷病手当金を損しない退職の流れと手続き

※本記事はプロモーションを含みます。

こんな悩みはありませんか?

休職中だけれど、もうこの会社には戻れない。とはいえ「休職 退職」と検索しても、休職したまま辞めていいのか、傷病手当金はどうなるのか、はっきりした答えが見つからない——。そんな不安を抱えていませんか。

結論から言えば、休職中でも退職はできます。ただし、辞めるタイミングや退職日の決め方を間違えると、本来もらえるはずのお金を数十万円単位で取りこぼすことがあります。この記事では、休職から退職への意思決定フローと、損をしない手続きの順番を、法律と公的制度にもとづいて整理します。

毎日のように「辞めたい」と思いながら、体調が回復せず動けない。その状態で退職を切り出すのは、心身ともに大きな負担です。だからこそ、勢いで決める前に判断材料をそろえることが大切になります。まずは、休職中の退職が法律上どう扱われるのかを確認していきましょう。

目次

休職中でも退職はできる|民法627条という根拠

休職中の退職について、最初に押さえておきたい事実があります。それは、休職している間も、あなたは会社に雇用されたままの状態だということです。したがって、在職中の社員と同じように、いつでも退職を申し入れる権利を持っています。

会社の同意がなくても2週間で辞められる

民法627条は、期間の定めのない雇用契約について「いつでも解約の申し入れができ、申し入れの日から2週間で契約が終了する」と定めています。つまり、退職届を出してから2週間が経過すれば、会社が承諾しなくても雇用関係は終わります。休職中であっても、この原則は変わりません。

就業規則に「退職は1ヶ月前に申し出ること」と書かれている場合もあります。ただし、これはあくまで社内の手続き上のお願いです。法律上は2週間前の申し出が認められているため、体調を理由に最短で辞めたいときは、民法627条を根拠にできます。条文の原文はe-Gov法令検索(民法)で確認できます。

退職届は郵送でも出せる

休職中は、会社に出向いて上司に直接伝えるのが難しいこともあります。そのようなときは、退職届を郵送で提出して構いません。記録を残すために、配達証明付きの内容証明郵便を使う方法もあります。なお、退職届の書き方に迷う場合は、ブラック企業でも迷わない退職届の書き方もあわせて確認してみてください。

休職 退職を決める前に確認したい5つの判断材料

「辞められる」ことと「いま辞めるべき」かどうかは別の問題です。退職は取り消せない決断ですから、次の5つを順番に確認してから判断することをおすすめします。これが、休職から退職への意思決定フローの中心になります。

退職を決める前のチェックリスト

① 復職できる見込みはあるか/② 傷病手当金はあと何ヶ月もらえるか/③ 休職期間の満了日はいつか/④ 退職後の生活費は何ヶ月分あるか/⑤ 転職や療養の見通しは立っているか

判断材料1:復職の見込みがあるかどうか

まず考えたいのは、療養を続ければ元の職場に戻れる可能性があるかどうかです。会社には、すぐにフル稼働できなくても、軽い業務やリハビリ出勤、時短勤務などで復職を支援する配慮が求められます。一方で、職場環境そのものが体調悪化の原因なら、戻っても再発するリスクは残ります。

判断材料2:傷病手当金の残り期間

傷病手当金は、収入が途絶えがちな休職中の生活を支える大切な制度です。あとで詳しく説明しますが、退職のタイミング次第で受け取れる総額が変わります。したがって、いまどれくらい受給しているかを必ず確認しておきましょう。

判断材料3:休職期間の満了日

就業規則には、休職できる上限期間が定められています。満了日が近いと、自分から辞めるか、会社の規定による退職扱いになるかの分かれ道に立たされます。満了前に自分で動くか待つかで、その後の扱いが変わる点は次の章で整理します。

判断材料4と5:お金と療養の見通し

退職すると、健康保険や年金を自分で切り替える必要が生じ、当面の生活費も自己負担になります。そのため、貯蓄が何ヶ月分あるか、療養や転職の見通しが立っているかも、あわせて確認してください。焦って辞めるよりも、お金の地図を描いてから動くほうが安全です。

傷病手当金は退職後も受け取れる|損しない4つの条件

休職中の退職でいちばん損をしやすいのが、この傷病手当金の扱いです。多くの人が「会社を辞めたら打ち切られる」と思い込んでいますが、実際は一定の条件を満たせば退職後も継続して受給できます。これを「継続給付」と呼びます。

退職後も受給するための4条件

継続給付を受けるには、次の4つをすべて満たす必要があります。第一に、退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あること。第二に、退職日の時点で傷病手当金を受けているか、受けられる状態であること。第三に、退職後も同じ病気やけがで医師に労務不能と判断されていること。そして第四に、退職日に出勤していないことです。

退職日に出勤すると条件が崩れる

特に注意したいのが4つ目です。最終出社のあいさつや私物の片づけのために退職日に出勤すると、それだけで「労務不能ではなかった」と判断され、継続給付の条件を満たせなくなることがあります。退職日は休んでおくことが、損をしないための鉄則です。私物の引き取りなどは、退職日より前か後の日に調整しましょう。

通算1年6ヶ月という上限

傷病手当金には支給期間の上限があります。2022年1月の制度改正により、支給開始日から「通算」して1年6ヶ月が上限となりました。在職中に受け取った分も合算されるため、退職後にゼロから1年6ヶ月もらえるわけではありません。残りの期間を正しく把握しておきましょう。

療養中の心の整理に役立つ一冊

うつで休職した人がどのように回復へ向かったのか、当事者の体験をまんがで描いた本です。回復の道筋をイメージしたい方の参考になります。

『うつヌケ』をAmazonで見る

※価格は変動する場合があります。

退職後の申請は、会社を通さず自分で行うこともできます。健康保険組合や協会けんぽに「傷病手当金支給申請書」を提出し、医師の証明を添えるのが基本の流れです。制度の詳しい要件は協会けんぽ(傷病手当金)で確認できます。手続きに不安があれば、加入している健康保険の窓口に早めに相談しておくと安心です。

休職期間満了による「自然退職」と自分から辞める違い

休職したまま満了日を迎え、復職できないとどうなるのでしょうか。多くの会社では、就業規則にもとづいて退職扱いになります。これを「自然退職」と呼びます。自分から退職届を出すケースとは、扱いが少し異なります。

自然退職とは何か

自然退職とは、就業規則の規定によって、特別な解雇手続きを経ずに雇用契約が終了する仕組みです。たとえば「休職期間が満了しても復職できないときは退職とする」と規定されていれば、満了日をもって退職になります。

自己都合か会社都合かで失業保険が変わる

満了による退職が「自己都合」と「会社都合」のどちらになるかは、就業規則の書き方によって変わります。退職の条文に書かれていれば自然退職、解雇の条文に書かれていれば会社都合の解雇に近い扱いになる、というのが一般的な整理です。この違いは、後で受け取る失業保険の給付日数や待期に影響します。したがって、自分の会社の就業規則をよく確認しておきましょう。

満了を待つか、自分から動くか

満了まで待てば傷病手当金を受け取りながら療養を続けられる一方、復職を前提とした連絡や面談に対応する負担も続きます。逆に自分から早めに辞めれば気持ちの区切りはつきますが、満了前の退職が損になる場合もあります。どちらが有利かはケースごとに異なるため、満了日と傷病手当金の残りを並べて比べることが大切です。

体調が優れず、会社に退職を伝えるのがつらい方へ

休職中で連絡を取るだけでも負担が大きいときは、退職の意思を代わりに伝えてくれる退職代行という方法があります。弁護士が運営するサービスなら、未払い分の交渉まで任せられます。まずは無料相談で状況を相談してみましょう。

退職代行ガイアに無料相談する

退職後のお金|失業保険と傷病手当金は同時にもらえない

退職を考えるときに知っておきたいのが、失業保険と傷病手当金の関係です。結論として、この2つを同時に受け取ることはできません。仕組みを理解しておけば、受け取り損ねを防げます。

なぜ同時受給できないのか

失業保険は「働く意思と能力がある人」が対象です。一方、傷病手当金は「働けない状態」であることが条件です。両者は前提が正反対のため、同じ時期に両方を受け取ることはできません。療養中はまず傷病手当金、回復後に失業保険、という順番が基本になります。

受給期間延長申請を忘れずに

失業保険には、退職後1年以内に受け取らないと権利が消えるという原則があります。しかし療養中はすぐに求職活動ができません。そこで使うのが「受給期間延長申請」です。ハローワークでこの手続きをしておけば、回復してから失業保険を受け取れます。離職日の翌日から30日が過ぎた後、早めに申請しましょう。

リレー方式で両方を受け取る

つまり、療養中は傷病手当金を受け取り、退職後に受給期間延長を申請し、回復後に失業保険へ切り替える——というリレーが可能です。この流れを踏めば、傷病手当金と失業保険の両方を、時期をずらして実質的に受け取れます。お金の不安を減らすうえで重要な知識です。

休職中の退職手続き|退職届から離職票までの順番

ここまでの判断材料がそろったら、実際の手続きに進みます。休職中の退職手続きは、次の順番で進めるとスムーズです。体調に合わせて、一つずつ片づけていきましょう。

ステップ1:退職届を提出する

まず退職届を提出します。前述のとおり郵送でも構いません。退職日は、傷病手当金の継続給付を考えるなら、その日に出勤しなくて済む日に設定するのがポイントです。もし会社が退職届を受け取らない、話を進めてくれないといったトラブルがあれば、退職届を受け取ってもらえないときの対処法を参考にしてください。

ステップ2:健康保険と年金を切り替える

退職すると、会社の健康保険から外れます。そのため、国民健康保険に加入するか、健康保険を任意継続するか、家族の扶養に入るかを選ぶ必要があります。年金も国民年金への切り替えが必要です。退職日の翌日から原則14日以内に手続きするのが目安です。

ステップ3:離職票と源泉徴収票を受け取る

失業保険の手続きには離職票が必要です。退職後しばらくして会社から郵送されるため、届かない場合は会社かハローワークに確認しましょう。あわせて源泉徴収票も受け取っておくと、確定申告のときに役立ちます。

手続きの全体像を一冊で確認したい方へ

退職前後に必要な保険・年金・税金の手続きを、図解でわかりやすくまとめた実用書です。体調が万全でないときほど、手順を一覧で確認できると安心です。

『退職の手続きがぜんぶわかる本』をAmazonで見る

※価格は変動する場合があります。

自分で言い出せないときは退職代行という選択肢

休職に至るほど消耗していると、会社に連絡を取るだけでも強いストレスを感じることがあります。そのようなときは、無理に自分で交渉しようとせず、退職代行に任せる選択肢を検討してみてください。

退職代行でできること

退職代行は、あなたの代わりに退職の意思を会社へ伝えてくれるサービスです。弁護士が運営するサービスであれば、退職日や有給消化、未払い賃金についての交渉も任せられます。会社と直接やり取りせずに辞められるため、心身の負担を大きく減らせます。

利用を迷ったときの考え方

「甘えではないか」と感じる人もいますが、心身を守ることは何より優先すべきです。費用とメリットを比べて判断したい方は、退職代行を使うべきか迷ったときの判断ガイドや、退職代行サービスのおすすめ比較も参考になります。なお、メンタル面の限界を感じている場合は、メンタル限界からの退職手続き完全ガイドもあわせてご覧ください。

休職 退職に関するよくある質問

Q. 休職中に退職届を出しても受理されますか?

はい。休職中も雇用関係は続いているため、退職届の提出は有効です。会社が受け取りを拒んでも、民法627条により申し入れから2週間で退職が成立します。

Q. 退職すると傷病手当金はすぐ止まりますか?

いいえ。被保険者期間が継続1年以上あるなど4つの条件を満たせば、退職後も継続して受け取れます。ただし退職日に出勤すると条件を満たせなくなるため注意してください。

Q. 休職期間が満了したら自動的にクビになりますか?

就業規則の規定によります。多くは「自然退職」として扱われますが、解雇の条文にもとづく場合は会社都合の退職に近い扱いになります。まず自社の就業規則を確認しましょう。

Q. 退職後すぐに働けないのですが、失業保険はどうなりますか?

受給期間延長申請をしておけば、回復してから失業保険を受け取れます。療養中は傷病手当金、回復後は失業保険、という順番で切り替えるのが基本です。

まとめ|休職 退職は順番を間違えなければ損をしない

この記事のポイント

・休職中でも民法627条により2週間で退職できる
・退職前に「復職の見込み・傷病手当金の残り・満了日・生活費・療養の見通し」を確認する
・傷病手当金は4条件を満たせば退職後も継続給付。退職日は出勤しない
・失業保険とは同時受給できないため、受給期間延長申請でリレー受給する
・自分で言い出せないときは退職代行という選択肢がある

休職からの退職は、勢いではなく順番で決めるものです。お金の制度を正しく使えば、療養しながら次の一歩を準備する余裕も生まれます。まずは傷病手当金の残り期間と休職満了日を確認し、自分にとって有利なタイミングを見極めてください。

一人で抱え込まず、まずは相談から

「会社に連絡するのがどうしてもつらい」「有給や未払い分の交渉まで任せたい」という方は、弁護士運営の退職代行に無料で相談できます。退職日も含めて、あなたの体調を最優先に進められます。

退職代行ガイアの無料相談を見る

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的・医療的判断を保証するものではありません。傷病手当金や失業保険の具体的な条件は、加入している健康保険やお住まいの地域のハローワークの最新情報をご確認ください。心身の不調が続く場合は、早めに医療機関や専門の相談窓口にご相談ください。